カスタマーレビュー
おすすめ度:
真面目に「不徳」に取り組んだ伝統のカルト映画 
(2010-03-13)
やっぱりキューブリックは理知的な人なので、あからさまな風刺や皮肉がちょっと鼻につくなと思うんですけど
それでもオサレな映像や音楽でエロス&バイオレンスをポップに見せきるセンスにはその都度感心しているうちに映画が終わってしまう。
時間が経つのを忘れさせてくれる作品というのは、やはり名作と呼ぶに相応しいものだと思います。
ベートーベンなどのクラッシックを、全体主義的暴力になぞらえた描写なぞこの作品ならではのものであり、暴力=芸術は自由のもたらす産物ではなく、権力者への供物に過ぎないという映画の皮肉な本壊が音楽によって語られる。
2001年宇宙の旅のツァラトゥストラはかく語りきと同様の、高等な表現法のひとつでしょう。
よくレイプがダメだとかトラウマになるとかいう意見を聞きますけど、こんな真面目な映画を消化できない胃弱の感性で物事を語ってほしくないですね。
セイン津にとっちゃベルイマンの
「処女の泉」ノーカット版のレイプや
ドライヤーの
「裁かるるジャンヌ」のジャンヌいじめのほうがよっぽどトラウマですよ。
まぁ、カルト映画のオススメは?というなら本作よりは
「エル・トポ」のほうを推したいですけどね。
まさに芸術品! 
(2010-02-04)
作品に関してはもう言うこと無し!!
オープニング・ショットからスローモーモーションの使い方、
音楽の使い方、細かい美術品にいたるまで完璧!
俳優達の演技も素晴らしく、特に主演のマルコム・マクドウェルは最高!
彼じゃなかったらこの作品は撮らなかったと監督が語ってる程の怪演ぶり!
その後、彼がパッとしなかったのは、作品選びに問題があったのかもしれないが、
各作品の監督の力量のせいなのでは?
画質に関しては、オリジナルがヨーロッパ・ビスタなので、
上下をカットしたズームしたかたちになるので
どうしても解像度は甘い感じで、あまり良くはないです
星は作品自体の評価としてです
クオリティに関しての評価は5点満点で
画質=3 音質=3
名作ですね。 
(2009-09-15)
映画の内容に関しては、暴力、SEX、政治風刺などよく語れているので省きます。
映像:BDならではの美しさです。
あまり良くないと言われますが、およそ40年前の映像機器のフォーカスの甘さ(広角レンズ)とキューブリックの映像センスがこのような感じにさせていると思います。
音:ちょっと物足りない。
全体:キューブリックらしい映像と皮肉たっぷりの映画で楽しめました。
値段も¥2290(これが適正価格だと思う)と良心的な価格だったので満足してます。
はじめから出せばいいものを 
(2009-04-30)
単体ではじめから出せばいいものの、勿体ぶったやり方でブルーレイBOXもあまり売れず、バラしてケースのタイトルを微妙に替え、どっかのスパイ映画そっくり商法ですねー。新しいファンは騙せてもコアなファンは騙されないですよ。また、定価も4980円と立派な金額ですねー。嫌、作品は立派すぎるぐらい立派です。作品の事を書きたいのですが、あまりにもファンを舐めきった販売方法は許し難い。まあ、そこそこ売れそうですが。定価1980円なら許せそうですが、益々メーカー嫌いになりました。
ようやく単体での発売決定! 
(2009-04-29)
Boxセットの発売時には単体での販売を否定し、予告無く半年以上も隔ててバラ売り、といういつものやり口には本当に辟易する。今は亡き製作者たちの思いを踏みにじる企業優先の論理は、最終的には自分たちの首を絞めている。
個人的にはキューブリックの作品中、最もBlu-ray化を望んでいた作品。
無軌道な不良どもが欲望のままに暴力をふるい女を犯すシーンが強烈だが(しかも「雨に唄えば」を口ずさみながら!)、今にして思えば、思想や行動はおろか精神までも管理・統制された社会の側面を象徴しており、未来などではなく、まさしく現在を描いていることに驚く。
原作はオーウェルの「1984年」から続く反ユートピア小説の系譜だが、キューブリックは全体主義であろうと無かろうと、作中の出来事は全ていつの時代もあり得るという具合に描いている。
自由や解放をうたったベートーベンの「第九」が、主人公の精神を改造し、社会に縛りつける装置として利用される痛烈な皮肉!どんなに矯正しても、暴力や性のカタルシスを奪うことは出来ないとするラストシーンもまた、キューブリックらしいと言える。